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特定技能とは?人材不足を解消する制度の基本から採用方法まで徹底解説

深刻な人手不足にお悩みの経営者様へ。
その解決策の一つとして、今「特定技能」という在留資格が注目されています。

特定技能は、専門的なスキルを持つ外国人材を直接雇用できる制度であり、貴社の事業を支える即戦力として活躍が期待できます。

しかし、「そもそも特定技能とは何?」「技能実習と何が違うの?」「採用するにはどうすればいい?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

本記事では、特定技能制度の基本から、企業が採用するメリット・デメリット、具体的な採用フローまでをわかりやすく解説します。
制度を正しく理解し、貴社にとって最適な人材確保の選択肢となるか、ぜひご検討ください。

特定技能とは?人材不足解消の切り札となる制度

参考:帝国データバンク❘正社員の人手不足は52.6% 「2024年問題」の建設・物流・医療業では約7割

特定技能とは、国内の深刻な人手不足に対応するため、2019年4月に創設された在留資格です。
特に人材の確保が困難な状況にある特定の産業分野において、専門性や技能を持った外国人材の受け入れを目的としています。

従来の専門的・技術的分野の在留資格(例:「技術・人文知識・国際業務」など)では、対象となる業務が限定されていました。
しかし、特定技能制度では、これまで外国人材の就労が難しかった現場作業なども含め、より幅広い業務での受け入れが可能です。

労働力そのものを確保することを目的とした制度であり、人材不足に直面する多くの企業にとって、事業の維持・発展を支える重要な選択肢となっています。

特定技能には2種類の在留資格がある

特定技能の在留資格は、求められる技能水準によって「特定技能1号」と「特定技能2号」の2種類に区分されます。
それぞれ在留期間の上限や、家族を帯同できるかなどの条件が大きく異なります。

特定技能1号について

特定技能1号は、特定の産業分野において、相当程度の知識または経験を持つ外国人材に与えられる在留資格です。
受け入れるためには、技能試験と日本語能力試験に合格している必要があります。

在留期間は、1年以内の期間で更新を重ね、通算で最長5年まで在留が可能です。
原則として、家族(配偶者や子)を日本に呼び寄せて一緒に暮らすことは認められていません。

まずは即戦力となる人材を確保したい場合に適した資格といえるでしょう。

特定技能2号について

特定技能2号は、特定技能1号の修了者などが、より高いレベルの技能試験に合格することで移行できる在留資格です。
特定の産業分野において、現場の監督者レベルとして活動できるような、熟練した技能が求められます。

在留期間の更新に上限はなく、要件を満たせば永住権の取得も視野に入ります。
また、配偶者や子といった家族の帯同も認められており、長期間にわたって日本で安定して生活し、企業の中心的な人材として活躍してもらうことが可能です。

特定技能と他の在留資格(技能実習・技術人文知識国際業務)との違い

外国人材の受け入れを検討する際、「技能実習」や「技術・人文知識・国際業務」といった在留資格と比較されることがよくあります。ここでは、それぞれの制度との違いを明確にしておきましょう。

技能実習との違い

最も大きな違いは「制度の目的」です。
技能実習が、日本の技術を開発途上国へ移転するための「国際貢献」を目的としているのに対し、特定技能は日本の「労働力不足の解消」を目的としています。
そのため、特定技能では原則として同一分野内での転職が認められていますが、技能実習では認められていません。
なお、技能実習制度は現在、発展的に解消し、人材育成と労働力確保を目的とする新たな「育成就労制度」へ移行することが決定しています。

技術・人文知識・国際業務との違い

「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は、大学卒業レベルの専門的な知識や技術を活かした業務(例:設計、マーケティング、翻訳など)に従事するための在留資格です。
一方、特定技能は、特定の産業分野における現場での実践的な業務が対象となります。
いわゆるブルーカラーの職種も多く含まれる点が、技人国との大きな違いです。

特定技能の対象となる産業分野

特定技能1号、2号の対象となる産業分野は以下の通りです。
自社の事業がこれらの分野に該当するかをご確認ください。

特定技能1号

  1. 介護分野
  2. ビルクリーニング分野
  3. 工業製品製造業分野
  4. 建設分野
  5. 造船・舶用工業分野
  6. 自動車整備分野
  7. 航空分野
  8. 宿泊分野
  9. 自動車運送業分野
  10. 鉄道分野
  11. 農業分野
  12. 漁業分野
  13. 飲食料品製造業分野
  14. 外食業分野
  15. 林業分野
  16. 木材産業分野

特定技能2号

  1. ビルクリーニング分野
  2. 工業製品製造業分野
  3. 建設分野
  4. 造船・舶用工業分野
  5. 自動車整備分野
  6. 航空分野
  7. 宿泊分野
  8. 農業分野
  9. 漁業分野
  10. 飲食料品製造業分野
  11. 外食業分野

企業が特定技能人材を採用する4つのメリット

特定技能人材の採用は、企業に多くのメリットをもたらします。
ここでは主な4つのメリットをご紹介します。

メリット1:即戦力となる人材を確保できる

特定技能人材は、業務に必要な技能水準と日本語能力水準の試験に合格していることが条件となります。
そのため、基本的な業務知識やコミュニケーション能力が一定レベルで担保されており、入社後すぐに現場で活躍できる即戦力として期待できます。
ゼロから育成する時間とコストを大幅に削減できる点は大きな魅力です。

メリット2:フルタイムで直接雇用できる

特定技能人材は、企業がフルタイムで直接雇用する労働者です。
日本人従業員と同様に、労働基準法に則ったフルタイムでの勤務が可能であり、残業も依頼できます。
業務内容や時間に制約が少なく、企業の生産計画に応じて柔軟な人員配置ができるため、安定的で質の高い労働力を確保できます。

メリット3:受入れ人数の制限がない

技能実習制度では企業の常勤職員数に応じた受入れ人数の上限が定められていますが、特定技能制度には原則として人数の制限がありません。
企業の規模や事業計画に応じて、必要な人数の人材を確保することが可能です。
ただし、介護分野と建設分野については、事業所単位での受入れ人数に上限が設定されています。

メリット4:転職による受入れも可能

特定技能制度では、外国人材は同じ業務区分内での転職が認められています。
そのため、海外から新たに人材を呼び寄せるだけでなく、すでに日本国内で特定技能人材として働いている経験者を採用することも可能です。
これにより、採用にかかる時間や手続きを短縮できる場合があります。

特定技能人材を採用する際の注意点・デメリット

多くのメリットがある一方、特定技能人材を採用する際にはいくつか注意すべき点もあります。
事前に把握し、対策を検討しておきましょう。

支援義務 

受入れ企業には、特定技能外国人が日本で安定的かつ円滑に活動できるよう、職業生活上、日常生活上、社会生活上の支援を行うことが法律で義務付けられています。
支援計画の策定・実施が必要となり、その内容は多岐にわたるため、全ての支援を自社で行うのが難しい場合は、国から認可を受けた「登録支援機関」に支援業務を委託することが可能です。

コスト

採用にあたっては、人材紹介会社への手数料や、海外からの渡航費、そして前述の登録支援機関へ支払う支援委託料など、様々なコストが発生します。
もちろん給与水準も、同等の業務に従事する日本人と同等額以上に設定する必要があります。

転職の可能性

 メリットの裏返しとして、特定技能人材はより良い条件を求めて同分野の他社へ転職することが可能です。
人材の定着を図るためには、良好な労働環境の整備や、日本人従業員との円滑なコミュニケーションを促進するなどの努力が求められます。

特定技能人材の採用フロー(海外在住者の場合)

海外にいる外国人を特定技能として採用する場合の、一般的なフローを5つのステップで解説します。

  1. 求人募集・採用候補者の決定

 国内外の人材紹介会社などを通じて求人募集を行い、候補者と面接を実施して採用を決定します。

  1. 雇用契約の締結

採用が決まった候補者と、労働条件などを明記した雇用契約を締結します。

  1. 支援計画の策定

 受入れ企業は、採用する外国人のための支援計画を策定します。
この計画は、後述する在留資格の申請時に提出が必須です。
登録支援機関に委託する場合は、共同で作成します。

  1. 出入国在留管理庁への在留資格認定証明書交付申請

 必要な書類を揃え、管轄の出入国在留管理庁へ「在留資格認定証明書」の交付を申請します。
審査には数ヶ月かかる場合もあります。

  1. ビザ発給・入国

就業開始 証明書が交付されたら、現地の本人へ送付します。
本人はそれを持って現地の日本大使館・領事館でビザ(査証)を申請・取得し、日本へ入国。
その後、企業での就業が開始となります。

まとめ

本記事では、特定技能制度の概要から、採用のメリット・注意点、具体的なフローまでを解説しました。

特定技能は、深刻な人手不足に悩む企業にとって、即戦力となる優秀な人材を確保するための非常に有効な手段です。一方で、その活用には各種申請手続きや外国人材への支援義務など、専門的な知識とノウハウが不可欠です。制度の活用を具体的に検討される際には、専門知識を持つ登録支援機関に相談してみることをお勧めします。


貴社の状況に合わせた最適な人材確保の実現に向けて、専門家のサポートを受けながら第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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